セルに名前を付ける Part2
こんにちは、 篠原です。
今日は、セルに名前を付けるPart1の続きです。
セルに名前と付けることができましたので、その利用方法について見てみましょう。
計算式でセルの名前を利用する
例1-1)=A1*$B$1
という式があるとします。これは消費税を求める計算式とします。
- A1は消費税の算定の基礎になる金額です。
- $B$1は消費税率です。
でもA1、$B$1は式を見ただけではどういう意味のデータか分りにくいですね。
図1-1 そこで名前の出番です。$B$1を「消費税率」という名前に前回説明した方法で設定すると、例1-1)の式は次のように置き換えることができます。
図1-2
例1-2)=A1*消費税率
どうですか。この式の意味がつかめますよね。もちろんA1が何を表しているのかも想像がつきますよね。
では、もうひとつ。こん度は、範囲指定をした名前の例です。
VLOOKUP関数は、縦方向の範囲($A$2:$B$10)から、検索キー(A1)に一致する行の、キー列から数えてn(2)番目のデータを取得する関数です。
例2-1)=VLOOKUP(A1,$A$2:$B$10,2,FALSE)
図2-1 これを、名前を使って表現すると、以下のようになります。
例2-2)=VLOOKUP(A1,検索テーブル,2,FALSE)
図2-2 さらに進めると、例2-2)のセルにも名前を付けることもできます。
図2-3 これでは、計算式が隠蔽され、どんな計算をしているか分りませんが、式を壊されないためには、良い方法かもしれません。
セルに関連せずに名前を付ける(標題と外れますが)
例2-1)の式をセルに関係なく直接名前を付けることもできます。下図の4-3の参照範囲に例2-2)の式を直接入れることで設定することができます。
こんなことも出来るというくらいに止めておけば良いと思います。式を複雑にすると、後々のメンテナンスの際にわからなくなってしまう恐れがありますからね。
この方法を使うならば、私なら、セルに項目名が分るような表を作り、その項目名の右隣にでも、その項目名に関係する数値を設定し、その数値を入力したセルに、左隣の項目名と同じ名前を付けるようにします。もし定数を変えたくなったら、セルの値を変更するだけで済みますからね。
図3-1 例えば下図のようにしてみます。
セルの名前についての説明はこれで終わります。
名前の利用は結構奥が深いですね。VBAでも使えたりしますので、興味のある方は、挑戦してみてください。
Sub test1()
Worksheets("sheet1").Range("C1").Value = Worksheets("sheet1").Range("項目1").Value
End Sub
なんて書くと、セル「C1」にセルの名前が「項目1」の値がセットされます。
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