ワード(WORD)で画像を差し込んで印刷する方法
こんにちは、 篠原です。
今回は、ワードで(WORD)画像を差し込んで印刷する方法です。
この操作はワード2016で行います。
画像差し込みなんて、何に使えるの?
そうですねぇ。やっぱり、写真を利用した、名札なんてどうでしょうか。
近年は、名札を胸につけるよりは、IDカードを作って、首からふら下げているのをよく見ますね。
そのIDカードには、その人の顔写真入りで、所属などの情報が印刷されていますよね。
こんな例に役立つのが、差し込み印刷ですが、この時に、顔写真も一緒に変えられると非常に便利ですよね。
ということで、今回は、差し込み印刷で画像も一緒に更新して印刷していこうという方法を紹介します。
差し込み印刷用データを準備する
さて、今まで、差し込み印刷を使ってきて、特によく利用してきたのが、文字情報ですね。
今回は文字情報だけではなく、画像も印刷時の内容に合わせて変更します。
まず、準備するのは、差し込み情報の準備ですね。
図のような差込データを準備します。例は単純です、第1フィールドから第3フィールドまでは、全て文字情報です。
「えっ?」画像はどこにあるの?ですよね。勘のいい方は、ピンときましたよね。
第2、第3フィールドが、画像の情報になります。フィールド自体に画像情報を持っているわけではありません。表示させたい画像がどこにあるかを示す情報があるだけなのです。
こんな感じで、差込データを準備します。
名札を作る場合は、氏名や部署・役職、そしてその人の写真が保存されているフォルダ名やファイル名を入力して準備をしておきます。
差し込みフィールドを挿入する
差し込みフィールドの挿入方法は、以前、「差し込み印刷フィールドの挿入と書式を設定する」で解説していますので、そちらをご覧ください。
画像の差し込みフィールド設定する
さて、ここからが今回の目玉の、画像差し込みです。
- 1-1 「挿入」タブ、「テキスト」グループ、「クイックパーツ」ボタンをクリックし、「フィールド」を選択します。
- 1-2 フィールドダイアログボックスが表示されますので、「フィールドの選択」グループから
「分類」は「リンクと参照」
「フィールドの名前」は「IncludePicture」
を選択します。
「ファイル名またはURL」には、差し込みたい画像が保存されているフォルダー名を入力し、フォルダー名の最後に「\」を入力します(ここがポイントですね。これを入力しておかないと、うまく画像を差し込むことが出来ません)。
画像が同じフォルダーに保存されているときは、ここでフォルダー名を入れておいた方がいいでしょう。
もし、画像の保存場所がばらばらの場合は、ここでの入力は省略します。この場合は、フォルダの区切り記号「\」を必ず「\\
」と入力しておかなければなりません。例:「F:\PC-SHOOL\ -> F:\\PC-SCHOOL\\」のようにします)。
「文書に保存されていないデータ」(画像をリンクで表示するか、画像を文書内に保存するかの選択、チェックを付けると画像は文書内に保存されずに保存先のリンク情報が記録されることになります。図1-2-2で分かるように、画像を文書内に保存するとした方は、文書のサイズが大きくなっていますね。)
「元の画像に合わせて幅を調整する」
「元の画像に合わせて高さを調整する」
にチェックを付けます(ここは画像の縦横比を維持するために行います)。 - 1-3 「OK」ボタンをクリックします。
- 1-4 図のように、まだ、差し込む画像は表示されません。
- 1-5 1ページ内に複数件数の差し込みを行う場合は、
一連の差し込みフィールドの最後のフィールドの直後に(次の人の差し込み情報の直前)
「差し込み文書」タブ「ルール」ボタンから「Next Record(次のレコード)」をクリックします。
- 1-6 <<Next record>>フィールドが挿入されます。
これで、差込データのレコードが1レコード進められます。
必要なレコード数の分、図1-2~図1-5までを繰り返します。
ただし、<<Next record>>フィールドはページの最後になるところには挿入しません。ページが変わるときに差込データが自動的に次のレコードに進められるためです。
- 1-7 さて、ここまでで、図の差し込みの準備が終わりました。しかし、これでは、まだ図は差し込むことはできません。
図1-2で指定したIncludePictureフィールドに大事な設定が残っています。ここが最大のポイントです。
現在の図の表示を見ると「リンクされたイメージを表示できません」と出て、図が表示されていません。
ここでもうひと設定です。
挿入した、IncludePictureフィールドをクリックして選択します。
「Shift」+「F9」キーを押します。
フィールドコードが表示されます。
この例では「blogm\\」となっている\\の直後にカーソルを移動します(マウスクリックでOKです)。
- 1-8 「差し込み文書」タブの「差し込みフィールドの挿入」ボタンをクリックし、今回の例では「画像名」(差し込みしたい画像のファイル名)フィールドをクリックします。
図1-6の状態に戻り、まだ画像は表示されていません。
ここで、キーボードの「F9」キーを押下してフィールドを更新して最新の状態にします。
- 1-8-2 ここで初めて、挿入した画像が表示されます。
画像は、縦横比が固定された状態で、表示されていますので、適宜画像の大きさを調整します。
後は、このフィールドを必要な数だけコピー、貼り付けして、一ページ分の様式を完成させます(適当な様式ですが、例の図をご覧ください。)。
- 1-9 ここまで出来たら、次は印刷です。
「差し込み文書」タブ「完了と印刷」ボタンをクリックし、ここでは「個々のドキュメントの編集」をクリックします。
- 1-10 「新規文書への差し込み」ダイアログボックスが表示されますので「すべて」をクリックし「OK」ボタンをクリックします。
- 1-11 画像が差し込みされた新規文書が作成されます。この状態では、図のように画像は全て同じものが表示されているはずです。でもご心配なく。
- 1-12 「CTRL」+「A」キーを押して、すべて選択した状態にしてください。さらにキーボードの「F9」キーを押します。差し込まれた画像が更新されて、それぞれ指定した画像が表示されます。
あとは普通に印刷するだけです(ここでは印刷は「CTRL」+「P」でできますよとだけお伝えしておきます)。
少しくどい解説になりましたが、以上で、ワードで画像を差し込んで印刷する方法は終わりです。
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Tag: ワード Word 画像差し込み 差し込み印刷 IncludePictureコメント
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更新をかけると画像が拡大されてしまいます
ほぼ同様の手順で差し込み印刷を利用し、画像を表示させていました。
当初は特に問題なかったのですが、あるタイミングからPDF化した際、挿入した画像が勝手に拡大されるようになってしまいました。(ワード側で設定した縮尺サイズではなく、原型サイズで表示されている?)
その直後から、個々の文書の編集で作成したwordファイルに画像を反映させるために「F9」で更新した際も、サイズが拡大されるようになってしまいました。
文書がラベルを利用しているため、拡大された画像では枠からはみ出してしまい、画像が途中で切れてしまいます。
新しく差し込み印刷文書を作成し直しても、やはり「F9」を押すと拡大表示されてしまい、(「F9」はデータの更新なので、)やり直し(undo)では戻せず、一つ一つ設定し直す手間が発生するようになってしまい差し込み印刷をするメリットがなくなってしまいました。
自分なりに調べてみたところ、テキストボックスに画像を挿入する方法がありましたが、それでは次のデータに反映されず、「Next Date」コードを埋め込むとデータが一つ飛ばしになってしまい半分しか表示されなくなってしまいました。
原因等がお分かりになりましたら、アドバイスいただけませんでしょうか?
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Re: 更新をかけると画像が拡大されてしまいます
原則、ここでは、質問にはお答えしておりません。
動作確認のバージョンはWORD2016ですので、以降仕様変更などの可能性もあります。
当方でも、確認したところ、同じ現象になってしまいます(Micorosoft365。バージョン2019、ビルド:14430.20234)
今のところ解決策は見つかりません。
Next Data?(Next Recordでは?)でデータが一つ飛ばしになる現象は、推測ですが、このルールが2個連続で埋め込まれていないでしょうか?
悪しからず、ここまでにさせて頂きます。
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更新をかけると画像が拡大されてしまいます